アフガンで活動するNGO・ペシャワール会のボランティアワーカー・伊藤和也さんが誘拐・殺害された事件から5日ほどが過ぎた。
アフガンの大地に緑を甦らせる事を夢見、現地の住民とともに日夜奮闘されていた伊藤さん。志半ばで斃れたその無念、察するに余りある。今はただ冥福を祈らずにはいられない。
同時に、殺害したテロリストに対しては当然であるが、今回の事件を「テロとの戦い」と結びつけ、自らの派兵継続の行為を正当化しようとしている日本政府にも怒りを禁じえない。
『しんぶん赤旗』8月29日朝刊に、ペシャワール会が公表した伊藤さんの入会の志望動機が全文掲載されている。
JCP党員や赤旗読者の方はもうご覧になられた事だろうが、赤旗を取っていない方にもぜひと思い、ここに紹介させてもらう事にする。
【以下引用】
私がワーカーを志望した動機は、アフガニスタンに行き、私ができることをやりたい、そう思ったからです。
私が、アフガニスタンという国を知ったのは、2001年の9.11同時多発テロに対するアメリカの報復爆撃によってです。
その時まで、周辺国であるパキスタンやイランという国は知っているのに、アフガニスタンという国を全く知りませんでした。
「アフガニスタンは、忘れさられた国である」
この言葉は、私がペシャワール会を知る前から入会している「カレーズの会」の理事長であり、アフガニスタン人でもある医師のレシャード・カレッド先生が言われたことです。今ならうなずけます。
私がなぜアフガニスタンに関心を持つようになったのか。
それは、アフガニスタンの復興に関係するニュースが流れている時に見た農業支援という言葉からです。
このこと以降、アフガニスタンに対しての興味を持ち、「風の学校」の設立者である中田正一先生の番組、偶然新聞で見つけたカレーズの会の活動、そして、カレーズの会の活動に参加している時に見せてもらったペシャワール会の会報とその活動をテーマにしたマンガ、それらを通して現地にいきたい気持ちが、強くなりました。
私は、関心がないことには、まったくと言っていいほど反応しない性格です。
反応したとしても、すぐに、忘れてしまうか、流してしまいます。その反面、関心を持ったことはとことんやってみたい、やらなければ気がすまないといった面があり、今回は、後者です。
私の現在の力量を判断すると、語学は、はっきりいってダメです。農業の分野に関しても、経験・知識ともに不足していることは否定できません。ただ私は、現地の人たちと一緒に成長していきたいと考えています。
私が目指していること、アフガニスタンを本来あるべき緑豊かな国に、戻すことをお手伝いしたいということです。これは二年や三年で出来ることではありません。
子どもたちが将来、食料のことで困ることのない環境に少しでも近づけることができるよう、力になればと考えています。
甘い考えかも知れないし、行ったとしても現地の厳しい環境に耐えられるのかどうかもわかりません。しかし、現地に行かなければ、何も始まらない。
そう考えて、今回、日本人ワーカーを希望しました。
2003・6・15
【以上、引用終わり】
彼の死を、テロ特措法延長に利用しようとする行為や、またぞろ自己責任と絡めてペシャワール会を攻撃するは、彼に対する冒涜である。



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