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国税の『聖域』 某巨大宗教法人 【後編】 ~落合博実『徴税権力 国税庁の研究』より~

 まず最初にお願い。今回の記事を読む前に、 『前編』 と 『中編』 をお読み下さい。

 前回のこの記事(中編)の最後で、

『国税庁と創価学会、対決結果は如何に!?』

と煽っておきながら一ヶ月も穴を開けてしまいましたもので、多分前回までの分読んでもらわないと何の事やら分かんない記事になっていると思うので・・・
(´・ω・`;A)

(更新も3週間ほど放ったらかし・・・知らん間に2万アクセス過ぎちゃってるし・・・)

お立ち寄り下さった皆さん方に申し訳ないと思いつつ、今回が落合さんの本の紹介、最後になります。

では、気を取り直して、タイピングSTART!


【以下、落合氏の著作 『徴税権力』P247~257から引用】

▼(創価学会)23億円の申告漏れ

 90年6月末、資料調査六課の総括主査ら2人が東京・信濃町にある創価学会本部を訪れた。

 当時の総括主査が述懐する。

「上からの指示で調査の予告に出向いたのです。学会の誰に会ったかは忘れましたが、丁重な応対でしたよ。ただ、調査官が来訪する際、『正面から入られては目立つので困る。裏口から入ってほしい』と要望されましたがね」

 資料調査課では通常、わざわざ先方に出向いての事前通知などまず行わない。通知をする場合でも電話で済ませることが多く、事前通知なしで不意をつくことも珍しくない。

「相手は天下の創価学会さんですよ。『対応は丁重に、調査は厳正に』です」(国税庁幹部)

 当時の東京国税局幹部によれば、この調査予告から数日後、公明党幹部から国税庁長官に一本の電話が入り、次のようなやりとりがあったという。

 公明党幹部 「調査の狙いは何か」

 国税庁長官 「長年、調査をしていない。課税の公平性を担保しなければならない。協力してほしい」

 公明党幹部 「わかった。学会にはそう伝える」

 同じ東京国税局元幹部が、電話の「意図」をこう解説する。

「この公明党幹部は国税の狙いが池田名誉会長かどうか気にしていたようです」

 調査の着手は7月10日過ぎ。陣容は六課長以下21人。そのうち総括主査以下約10人が専従を命じられた。

 学会に対して、国税当局が初めて本格的調査に乗り出した-。
「週刊文春」が8月2日号でこの事実をいち早く報じると、創価学会批判を展開してきた雑誌メディアは沸き立った。なにしろ、長年追及してきたが、全貌まではつかめなかった「学会マネー」に、ついに国税当局の鋭いメスが入るという期待からだ。

 当時の六課員が回想する。

「マスコミに察知されないよう気をつけていたのですが、学会内部から通報があったのか、『週刊文春』に我々の動きが漏れてしまいました。『国税局のメスがズブリと入り学会は大騒ぎ』とか『ベテラン調査官が聖教新聞社に陣取り』などと、悪をこらしめる月光仮面のごとく書かれたことをよく覚えています」

 だが、調査は当初から難航を極めた。

「たしかに電気代から聖教新聞社の食堂のメニューにいたるまで結構細かく調べましたが、実情は週刊誌の言うような格好いいものじゃなかった。現場は苦労の連続でしたよ。経理書類を見せるように求めても、『そんな書類がなぜ必要なのか』といちいち反論され、説得するのに骨が折れました」(同前)

 学会側も連日、調査の対応に追われた。元学会幹部がこう証言する。

「学会本部の経理担当をしていた友人が、90年の一時期、地域の活動にパッタリ姿を見せなくなったんです。だいぶ後になって彼と顔を合わせる機会があったので、『なんで顔を出さなかったのか』と尋ねたら、『国税が入ったから、帳簿の総点検をしている。大変だよ』と話していました」

 調査は、翌年5月まで10ヵ月間という長期に及んだ。税務調査のエキスパートによる調査によって、いったいどんなことが判明したのだろうか。

 六課員たちの間に大きな疑問が浮上したのは、学会収入の三本柱の一つ、墓苑公益事業会計を調べているときだった。

 前述したように、学会墓苑は墓地と墓石をワンセットで販売していた。墓地の永代使用料は非課税で問題ない。国税当局が着目したのは、墓石だった。一般的には、墓石は遺族が石材業者から購入するから、業者が得た墓石収入には、法人税がかかる。ところが学会は、墓石収入も、非課税の公益会計に計上していたのである。国税局部内で検討した結果、セット販売のうち、墓石収入は収益事業として課税対象とすることが決まった。学会側は強硬に反論したが、結局、国税局の指摘を受け入れることになった。

 調査の結果、過去3年の墓石収入等23億8000万円が申告漏れとされ、学会は91年5月、管轄の四谷税務署に修正申告。法人税6億4000万円を納めた

 だが、偽り・不正による意図的な脱税でない場合は、課税対象となるのは過去3年分までとされている。墓石販売は1977年頃から始まっており、調査が90年まで行われなかったことで、事実上、巨額の課税漏れが生じてしまったことになる。

 2年目の調査は91年秋に着手された。ちなみにこの年の7月、国税庁は消費税の導入に伴う大幅な機構改革を行い、創価学会を調査してきた「直税部資料調査六課」は「課税二部資料調査三課」に名称が変更されている。

 調査の主眼は公益会計。宗教活動に関わる微妙な面があり、学会側も神経を尖らせ、調査は1年目以上に難航した。

 「内部文書」に記されていた「課税上の問題」はすべて精査されたのか。改めて国税関係者に取材すると、調査に関わった複数の東京国税局OBは、次のように語った。

「とくに、大橋氏が政府に出した『質問主意書』には留意しました。会館や研修所などの施設に『池田専用施設』が設けられ、完全に名誉会長の個人的使用に供されているものである、とあります。事実なら池田氏が経済的利益を受けたことになり課税対象になりますから。何ヵ所かの会館や専用施設と指摘されている部屋も実際に見せてもらい、池田氏の使用状況も調べました。しかし、現に集会などの宗教活動に使われており、池田氏が月に何回か使う程度では『池田氏専用』とは、到底認定できませんでした

 池田氏の個人所得についても公益会計からの私的流用は見つからなかった

「年末などに、学会員が池田氏に届け物をします。ワインなどの飲み物が多いようですが、これは即売会をやって地元(信濃町)の人たちに安く売り、収益事業会計にきちんと計上されていました」

 23億8000万円の申告漏れは見つかったものの、その陣容と大掛かりな調査の割に、「成果」は少ないように思われた。しかし、国税当局がこうした結果をある程度、事前に予測していたことが、「内部文書」から読み取れる。

<17年という長期間未接触であったことを踏まえると、直ちに不正計算の把握を主眼とした調査を行うのではなく、事前通知を行うとともに帳簿中心の調査を行うなど、先ず創価学会の実態の把握に主力をおいた調査展開を図ることが適当と考える>

 さすがの資料調査課も、この時ばかりは「出たとこ勝負」を強いられていたわけである。「17年の空白」のツケは、かくも大きかった。

 国税OBの一人も、こう付け加えた。

「信仰の自由の問題も絡むので、公益会計の奥深くまではなかなかのぞけない。ズバッと切り込める具体的な資料情報や内部告発などがあれば別ですが、実際にどう使われているのか全面的なチェックまでは難しい。海外への資金移動の有無にも調べは及ばなかった。とても踏み込めない世界でした

▼ルノワール疑惑との関係

 その当時、学会に関心を示していた東京国税局の部署は「直税部資料調査六課」だけではなかった。六課が調査に着手した約2ヵ月後には日本有数の大企業の調査を専門に担当する「調査第一部」が、「学会マネー」の動きに関心を持ち、調査を開始していたのである。

 それは、三菱商事のルノワール事件だった。90年4月、人事異動で社会部次長から編集委員になった私は、まもなくこの情報を耳にし、全力を挙げて取材に取り組んでいた。

 取材を進めると、興味深い実態が浮かび上がった。前年、三菱商事が購入したルノワールの名画「浴後の女」と「読書をする女性」の二点が創価学会に売却されていたことがわかったのである。

 当初、創価学会は取引への関与を否定していたが、帝国ホテル「桂の間」での取引に学会副会長が同席していたことが表面化すると、「買い手の東京富士美術館がすぐには予算措置を講じられなかったので、三菱商事に頼んで代理購入してもらった。三菱商事が用意した36億円の預手は仲介業者に渡しただけで、その金がどう処理されたか全く関与していない」と説明を変えた。

 90年9月18日、二点の絵画は三菱商事が立替金36億円に手数料と金利5億円を上乗せした41億円で東京富士美術館に売却した。国税局の調べによると、この5日前の13日、創価学会が美術館に39億円を寄付している。実質的な購入者は創価学会ということになる。

 元の売り主である南青山の画商は国税局の聴取に対して「89年3月頃、創価学会最高幹部の秘書と名乗る人物から電話があり、売却額を21億2500万円と決め、取引日と取引場所を決めた」と説明している。

 この説明が仮に事実だとすると、この画商と直接取引をすれば東京富士美術館は19億7500万円も安く購入できたことになる。購入を秘匿するために複数の仲介業者を介在させたとしても、コストが高すぎないか。

 もう一つ、「美術館の予算の都合がつかず三菱商事に代理購入してもらった」というが、帝国ホテルでの取引時点で直接購入していれば、手数料と金利分の5億円は節約できたことになる。

 学会の資金力の大きさを印象づける話だ。

 エピソードを一つ紹介しておきたい。帝国ホテルでの取引終了後、二点のルノワールは東京・八王子の東京富士美術館まで運ばれた。この運送をしたのが「日本図書輸送」で、3ヵ月後の「中西金庫事件」に絡み、1億7000万円入りの金庫を聖教新聞社地下倉庫から運び出しゴミ処理場に捨てたことから日本中を騒がせることになる。

 ルノワール絵画取引と学会本部への税務調査という二つの「学会マネー」が絡む調査が行われたのは同じ90年。秋以降は同時進行で調査が進んでいたことになる。創価学会側も相当、対応に苦慮したはずだ。

 だが、直税部資料調査六課と調査一部との間に、まったく連携はなかった。

 当時の直税部幹部が振り返る。

「麻布税務署がルノワールを売った画商を調査しているという報告を受けていたが、創価学会と三菱商事が絡んだ取引の全容は知らなかった。ルノワールを最初に報じた朝日新聞を見て驚き、『どうなっているんだ』と調査一部に問い合わせたほどです」

 徹底した縦割り機構の官庁組織では、起こりうる話である。だが、情報を共有し協力態勢を組んでいれば、調査の深度は深くなったろうし、結果が違っていた可能性は十分に考えられる。

 ともあれ、創価学会に対して資料調査六課が行ったこの本格的な税務調査で、当初の目的とされていた「創価学会の実態の把握」は相当な進展を見せた。そしてこの結果は、17年の調査空白期間によって「苦戦」を強いられた反省を踏まえ、次回に生かされるはずだった

 「内部文書」にも、創価学会を「継続管理対象法人」に指定し、5年に一度、定期的に調査を実施する「限定循環方式」を採ることが適当だと明記されている。

 だが、その後、創価学会に本格的な調査が入ったという話は仄聞(※『そくぶん』 意味は、うわさなどで、少し耳に入ること・人づてにちょっと聞くこと)さえしない。91年の調査以降、すでに15年が経過している(※この本が出されたのは06年です)。「内部文書」の決定に従えば、現在までに少なくとも2回は調査が行われているはずなのだが-。

 創価学会広報室はこう答えた。

「92年以降も調査は受けましたが、時期や回数、内容についてはお答えできません」

 ところが、国税局OBはこう話す。

「深度のある本格的な調査ではなかったようです。否認(申告漏れ)もなかったと聞いています」

 実は、公明党の政権入り直後の2000年頃、国税庁は重大な方針変更を行っていた。学会に対する「継続管理方式」と「限定循環方式」を中止したのだ。

 国税庁現職幹部はこう説明する。

「国際課税やファンドに対する調査強化など取り組まねばならない課題が山積しています。限られた人的資源をいかに効率的に重点投入するかということです。宗教法人の方も(公益会計と収益事業会計の)区分に慣れてきたということもあります」

 そうした事情があることは事実なのだろう。だが、もうひとつ大きな「事情」が隠されているのではないか。

 創価学会は公明党の支持母体であるという点で、国税庁にとって、他の宗教法人とは決定的に違う。公明党は政権与党の一角を占めているのである。

 今回の取材で、財務省キャリアだった国税庁OBも、内部資料を提供してくれた国税幹部と同じ言葉を口にした。

「はっきり言って公明党が与党にいる限り、気を使わざるをえないでしょう」

 90、91年の調査時には、公明党は一野党に過ぎなかった。

 言うまでもなく、徴税権力による宗教法人への過剰な介入は強く警戒しなければならない。しかし、国税庁の内情を見ると、小さな宗教法人には厳しい反面、大宗教法人ほど調査を敬遠する傾向にある。特に創価学会に対して、今までいかに甘い姿勢で臨んでいたかは「内部文書」で見てきたとおりだ。国税庁はいま一度、「課税の公平」の原点に立ち戻るべきではないか。

【以上、引用終わり】



・・・・何か、落合さんの本を引用していて、公明党が何故あんなに政権維持になりふり構わない事するのか、理由の一端が分かったような気が・・・。
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