冷静な論調が光る、高知新聞社説~北朝鮮『ロケット』発射問題をめぐって~

今日は、ほとんどの新聞が1面で『北朝鮮 6ヵ国協議離脱を表明』を報じていた(と思う。全部の新聞読んだ訳ではないから)。

 ニュースの重大さからすれば当然のことだし、改めて北朝鮮のチンピラぶりにあきれ果てるというか、こんなのが『社会主義国』を名乗っていることに怒りが湧いてくる。

(いっそ『朝鮮民主主義人民抑圧専制国』と改名し、『我が国は国家社会主義国である』と宣言してもらいたいものだ)

 と同時に、そのようなチンピラ北朝鮮も北朝鮮だが、それを報道する日本のマスコミもちょっと興奮しすぎではあるまいか?と、職場で購読している毎日新聞の社説を読んで感じたことだった。

 社説:北朝鮮声明 ひるまず確かな対応を(毎日新聞)

 『毎日』紙の、この問題を巡るボルテージの高さはいったいどうしたことだろうと思うのと対照的に、我が高知県の地方紙・高知新聞は、大新聞のエキサイトぶりと一線を画した冷静な報道が目を引く。


その高知新聞の今日の社説は以下のとおりだ。

《以下、引用はじめ》


【安保理声明】対話の場を再開したい 
2009年04月15日08時20分
 北朝鮮が「人工衛星」と主張するミサイル発射問題で、国連安全保障理事会は発射を非難する議長声明を全会一致で採択した。
 強い表現が盛り込まれたとはいえ、議長声明は日本が求めた新決議のような拘束力を持っていない。新決議をめぐっては理事国間の足並みの乱れも表面化した。
 議長声明を受けて北朝鮮は「六カ国協議はもう必要なくなった」との声明を発表した。駆け引きの要素もあろうが、北朝鮮の非核化を進める上で六カ国協議は不可欠の舞台だ。
 北朝鮮をどのようにして協議の場に復帰させるのか。「対話と圧力」路線の日本政府には、対話に関する具体的な方策も問われている。
 二〇〇六年十月、北朝鮮が核実験を実施すると安保理はさらなる核実験と弾道ミサイル発射の阻止に向けた制裁決議を採択した。核弾頭と弾道ミサイルの開発が進めば、核兵器の脅威が高まるとの認識に基づいている。
 今月五日の発射後、日本は米国とともに「弾道ミサイル開発の技術を用いており、決議違反」として、制裁の実効性強化を柱に据えた新たな決議案の採択を求めた。
 しかし、安保理の協議は日本の思惑通りには展開しなかった。常任理事国のうち中国とロシアは「人工衛星」という北朝鮮の主張に理解を示し、飛翔(ひしょう)体は「ロケット」だとし「宇宙開発の権利は守られるべきだ」と強調する非常任理事国もあった。こうした情勢に米国も格下げの議長声明で妥協する道を選んだ。
 飛翔体の正体が最終確認されていないこともあるが、日本政府と国際社会との認識にはずれが存在する。このことは今後の対応と無関係ではない。
 議長声明を先取りする形で日米は核、ミサイル開発に関する団体の資産凍結リストを作成している。中国、ロシアなどは慎重姿勢を崩しておらず、また対応が割れる恐れもある。
 他方、議長声明は休止状態の六カ国協議の早期再開も要請している。しかし、北朝鮮は六カ国協議の不要論を持ち出すなど態度を硬化させており、先行きは極めて不透明だ。
 北朝鮮が核活動を再開すると、積み上げてきた非核化プロセスは振り出しに戻ってしまう。「対話と圧力」のさじ加減は微妙だが、対話の道を模索する姿勢を崩してはならない。


《以上、引用終わり》

ちなみに、4月6日の発射翌日の社説も、強い調子の非難を滲ませつつも、やはり、他の大手商業紙の社説と比較すると、総じて冷静な論調であり、紅星としては好感が持てる。

《以下、引用はじめ》


【ミサイル発射】協調して包囲網の強化を
2009年04月06日08時41分
 各国の自制要求にもかかわらず、北朝鮮が長距離弾道ミサイルとみられる飛翔(ひしょう)体を発射した。
 北朝鮮が主張する「人工衛星」だったかどうかは今後の分析を待たなければならないが、発射によって朝鮮半島とアジア太平洋地域の平和と安定に対する脅威が増したのは間違いない。
 北朝鮮は今回、過去のミサイル発射とは異なり、事前に「試験通信衛星」計画を予告。国際海事機関などに打ち上げを通告するとともに、関連する宇宙条約にも加盟した。
 宇宙条約はすべての国が宇宙空間を自由に利用できると定めている。北朝鮮が必要な手続きを踏んで準備を進めてきたことは否定できない。
 ただし、人工衛星打ち上げ用ロケットとミサイルの技術は基本的には同じだ。北朝鮮は発射成功によって、米本土に届く可能性のある長距離弾道ミサイルの技術を手にしたことになる。
 問題は、二〇〇六年十月の北朝鮮の核実験を受けて国連安全保障理事会が採択した制裁決議との関係だ。決議は「弾道ミサイル計画に関連するすべての活動中止を北朝鮮に義務付ける」と明記している。
 日本や米国、韓国などは人工衛星の打ち上げではあっても発射を決議違反とみなし、安保理で新たな対応を求める考えだ。一方、中国やロシアは発射自制を求めてきたものの、安保理での対応方針は明らかにしていない。
 これに対し、北朝鮮は安保理が議論に取り上げた場合、六カ国協議離脱や核開発再開で対抗する姿勢を見せている。強硬姿勢によるけん制は北朝鮮の常とう手段だが、関係国の温度差を見透かしているのは間違いない。
 現状では安保理での新たな制裁決議は困難とみられるが、ミサイル発射が北東アジアの緊張を高めるとの認識では中ロを含め一致している。関係国が協調して、北朝鮮包囲網をさらに強めていくことが不可欠だ。
 同時に、停滞している北朝鮮の核放棄の実現がより重要となる。核計画の検証方法をめぐって中断したままの六カ国協議の早期再開に向け、五カ国がこれまで以上に連携協力していく必要がある。
 政府が領域内への落下という「万一の事態」に備えたのは当然だが、主張通りの「人工衛星」であれば迎撃はできない。北朝鮮の挑発的な行動に対して何より必要なのは冷静さだ。


 『毎日』紙にも高知新聞の冷静さを見倣ってほしいものである、と感じるのは紅星のみなりや?



【補記】
 
 当ブログでは北朝鮮の発射した『物体』について、当分はカッコつきで『ロケット』と表記します。

 理由としては、紅星個人としては『人工衛星』を装った『ミサイル』ではないかと疑っているところですが、“『ミサイル』と断定するには証拠がいまだ乏しい”とする主張にも一理あるか、とも思い、

広義の『ロケット』・・・推進剤を燃焼させ、噴出するガスの反動によって前進する装置。また、それで推進される飛行体(『au one辞書』より)

だと、どちらにも当てはまるのでこう表記するのが妥当かと考えたからです。

 ただし、『しんぶん赤旗』が記載するようなカッコなしのロケットとするのは、北朝鮮の主張する『人工衛星』論に与しているような感じがして、紅星としては『赤旗』およびJCP中央に少々不満だと表明しておきます。

 みなさんはどうお考えですか???

 以上、今日はここまで。

 したっけ


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この記事に対するコメント


最近の北朝鮮のいささか挑戦的な反応はチョットいただけませんが、麻生首相の言うロケット(人工衛星)は「真上に打ち上げる」という話は中学生ならおかしいと思うに違いない。科学的な反論になってないでしょう、側近に注意する人がおらんのか?、マスコミもそれに追従しすぎや、軍事拡大論者は海賊問題や、ロケット問題をを利用してウキウキしてる、難儀な話やな~
誰か言うたって「ミサイルを一番ぎょうさんぶっ放して大勢の人を殺した国はどこや」、、「核兵器を使い、水爆実験で莫大な被害を発性させた国はどこや」、、
北朝鮮か、、ちゃうやろ、そんならどこやねん
せやから北朝鮮もそんなふうに言われんようにしてほしいな~

【2009/04/29 23:05】URL | 金魚姫 #MgyRFl1Y[ 編集]

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