歴史的総選挙に寄せる、秋水氏の名文三作 ~その弐 『平民の武器』~

 本当はこの記事、昨日(28日)にアップするはずだったんですが、帰宅した途端、原因不明の猛烈な睡魔に襲われ、飯さえも食わずにバッタリ・・・そのまま朝を迎えてしまいました。

 という訳で今日は二連弾となりますが、まずはその壱の『平民の要求』と同じく1903年(明治36年)11月29日の『平民新聞』第三号に載った

 『平民の武器』

を紹介しましょう。

 今回は原文の一部を、現代日本にあったように紅星の独断で“改ざん”してしまったのですが・・・如何でしょうか???感想など聞かせていただければ幸いです。


【以下、原文引用開始】

平民の武器

 我等平民が其主張要求を貫徹せしむる所以の武器は何物ぞ。

 平民は兵馬の権力を有する能はず、黄金の効力を有する能はず、爵位の威力を有する能はず、美服盛装佳肴珍味の魔力を有する能はず、然らば則ち平民は遂に何等の武器を有する能はず乎(か)。

 何ぞ夫(そ)れ然らん、平民は実に有力なる武器を有す、何ぞや曰(いわ)く、「多数」!

 五指の、交々弾かんよりは一拳の撲(う)つに如かざる也、一人の罷工は侮辱を以て目送せらる、多数の同盟罷工は恐怖を以て敬憚(けいたん)せらる。

 多数は勢力也、多数の要求するところ古来聴かれざるなし、我等平民唯だ多数の勢力を擁して要求すべし、普通選挙を要求すべし、工場法案を要求すべし、労働組合を要求すべし、小作人条例を要求すべし、要求は必ず聴かるべし、若し聴かれずんば、我は怒る、次で来る者即ち一般同盟罷工(ゼネラル・ストライキ)一般革命ならんことを、少数の階級、夫れ再思三思せよ




《紅星拙訳》


平民の武器【紅星訳】

 我ら平民がその主張・要求を貫き通し、実現させるための武器は何であろうか?

 平民は軍事力を持つ事ができず、財力を持つ事もできず、社会的な肩書の威力を持つ事もできず、高価な衣服や美味い食べ物の魔力を持つ事もできない。
 ならば平民は結局何も武器を持つ事ができないのだろうか!?

 何でそんな事があろうか。平民は実に有力な武器を持っているではないか。

 それは何かと言えば
『多数』
である!

 五本の指でそれぞれ弾くよりは、こぶしで殴る方が威力がある。一人のサボタージュは侮辱をもって見て見ぬ振りをされるが、多数によるストライキは資本家から恐怖をもって尊敬し恐れられる。

 多数は勢力である。多数の要求するものは、古来から聞き入れられなかった例(ためし)がない。我ら平民はただ多数の勢力を擁して要求するべきである。

 公職選挙法の改正を要求すべし。

 後期高齢者医療制度の廃止を要求すべし。

 労働者派遣法の改正を要求すべし。

 消費税の食料品非課税を要求すべし。

 核兵器の廃絶を要求すべし。


 要求は必ず聞き入れられるであろう。もし聞き入れられないのなら、私は怒る。次に来るものはすなわち、ゼネラルストライキであり、選挙による審判である事を、少数の支配者階級はよくよく考えるがいい。




以上。『その参』に続きます!
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